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SharePoint 2013 のパッチ(SP / CU / Hotfix)は適用すべきか?

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オンプレミスの SharePoint は、定期的に Microsoft からパッチが提供されます。これでシステムの機能改善やバグフィックスが行われるのですが、一方「パッチをあてたら…(汗)」という苦い経験は大抵の SharePoint 運用担当者にあります。そのため、パッチがリリースされても即座に適用することはしない、というのが従来の不文律でした。しかし、最近は一概にそうとは言い切れなくなってきているようです。

まず、パッチについて簡単に整理しておきます。時々、私も分らなくなるので(苦笑)ただ、ご存知の通り、私は Microsoft の人間ではないので、これは「厳密な定義」ではありません。あくまで理解の為の大きな捉え方、ということでお願いします。

パッチには以下があります。

・サービスパック(SP)
・累積更新プログラム(CU)
・セキュリティ更新プログラム
・パブリック更新プログラム(PU)
・修正プログラム(hotfix)

基本は「修正プログラム(hotfix)」です。これはひとつひとつの問題に対して、それを修正するためにリリースされます。が、あくまでその問題しか視野に入れておらず、「完全なテスト」を経ていないため、まあ、よほど問題がクリティカルでないかぎり、単体でインストールすることはおすすめしません。また、どの hotfix を入れたのか、リビジョン番号からの逆引きが困難なので、管理上も問題があります。

セキュリティ更新プログラム」は、この「修正プログラム(hotfix)」の亜種のようなもの。Microsoft は毎月、セキュリティ上の問題を修正するパッチを全製品について提供していますが、その一環として、同じタイミングでリリースされます。適用するかどうかは、内容次第。ただ、SharePoint は企業内でイントラとして利用される(=パブリックなWebに接続していない、あるいは厳重なファイアウォールの裏にいる)ことから、即時適用はしないケースも多いです。

パブリック更新プログラム(PU)」は「必須更新プログラム」と書かれることもありますが、私は一度しか見たことがありません(参考)。位置づけとしては特殊な hotfix で、「原則として適用しないといけないもの」になります。ただ、即時適用するかどうかは、その「絶対」の理由次第になりますね。

累積更新プログラム(CU)」は hotfix をまとめたものです。通常は、二ヶ月に一回リリースされます。基本的に、前回の「サービスパック(SP)」以降にリリースされたすべての CU と、前回の CU のあとにリリースされたすべての hotfix、セキュリティ更新プログラムが含まれています(最新のひとつが入るかどうかはタイミング次第)。

なお、SharePoint の CU には、製品的なエディションの違いから「SharePoint Server のCU」と「SharePoint Fundation の CU」の二種類があります。基本的に Server > Fundation です。「Server のCU」は「Fundation の CU」を含んでいるので、両方を当てる必要はありません。

また、SharePoint 2013 からは「SharePoint Server with Project Server の CU」もリリースされるようになりました(さらにややこしく…汗)。この CU は 「Server」「Fundation」の両方を含んでいるので、やはり二重(三重)に入れる必要はありません。

最後に「サービスパック(SP)」です。これは、それまでリリースされた CU をすべてパッケージにしたものになります。ただ、最新のひとつは含まれないことが多いようです。SP は製品(バージョン)ライフサイクルの中で、二回、多くても三回しかでませんが、製品サポート期間に関わるので、基本的に「絶対適用」します。ただ、その時期については悩ましいですね。

さて、こうしたパッチを、SharePoint 管理者は適宜インストールしていく訳ですが、前述の通り「パッチを当てたらこの問題は修正されたけど、あちらが…汗」ということは珍しくありません。また、SharePoint のカスタム開発部分については、当然ながら自社でテストする必要があり、なかなか大変です。

このあたりを勘案し、パッチの適用については、実態として次のような方針が一般的でした。

「hotfix は原則として、適用しない」
「CU は通常あてないが、修正内容を見て、どうしても必要であれば検証して適用する」
「SP は原則としてあてるが、即時適用はしない。一定期間、情報を待ち、SP で発生する問題を修正する CU がでてから適用する」

しかし、最近、一線で活躍されているエンジニアの方々やエンドユーザー担当者の方と話したところ、SharePoint 2013 については、この状況がすこし変わりつつある(かもしれない)そうです。理由は CU の精度が向上したこと。つまり、適用時に、別の問題を引き起こすことがかなり減ったらしい。

こうなると、もともと CU は問題を修正するものですから、順次適用していく意味がでてきます。実際、ある大規模ユーザー企業では、SharePoint 2013 は「CU は原則として即適用する」という方針で運用を始めていますが、いまのところ大きな問題にはなっていない、とのこと。

この「改善」の理由はわかりませんが、あるいは、Office 365(SharePoint Online)の存在にあるかもしれません。クラウドでは、パッチは何の予告も無く(苦笑)ほぼ強制適用されます。なにせ、クラウドでは膨大なユーザーが SharePoint を利用していますから、もし何か問題があれば、あっという間に発覚します。そうして、修正を重ねたパッチが、CU としてオンプレミス用にリリースされているのではないでしょうか。

しかし、とすると、オンプレミスでしか使えない機能(Exchange連携や検索Webパーツ、監査ログでの閲覧記録など)は、ちょっと「怪しい」かもしれませんね。あくまで推測ですが。

ともあれ。パッチの精度が向上していることはとても良いニュースです。しかし、一方でパッチ適用がノーリスクということはありえません。「事前に自社内できちんと検証が必要」という点は変わりませんので…

ご利用は計画的に

ということで(笑)


Infopath の「終了」が正式に告知されました

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Infopath は一般の知名度こそ低いものの、SharePoint とは極めて親和性の高い Office 製品でした。しかし、本日 Microsoft の Office Blog によると Infopth の開発は 2013 で終了し、後継プロダクトに道を譲ることになるそうです。

Office Blog : Update on InfoPath and SharePoint Forms
Microsoft confirm InfoPath 2013 is last release of the product

記事の情報を簡単にまとめると以下になります。

InfoPath 2013 が最後の製品リリースになる。
関連する製品(例:Infopath フォームサービス)も終了する。
製品サポートは 2023 年 4 月まで続く。ただし機能改善や新機能の提供はない。
Office 365 の Forms Services がいつまでサポートされるかは別に案内される。
Microsoft は「フォーム」製品/サービスに継続投資するので、Infopath にかわる後継については今年 3 月の SharePoint カンファレンスで情報公開される
既存のフォームを後継製品/サービスに移行する方式についても用意するので、既存の Infopath ユーザーはこのまま Infopath でフォームを設計しつづけてもらって問題ない

おそらく、既存の SharePoint ユーザーにとって一番気になるのが「このまま Infopath でフォームを設計しつづけてよいのか?」という点かと思います。これについては、う〜ん、現時点では分りません(苦笑)

上記の通り、Microsoft は後継製品のリリースと同時に、マイグレーション方式の検討についても同時進行で進めている、と強調しています。これはとても嬉しいことです。が、一方でエンドユーザーが設計するフォームは時に複雑怪奇だったりしますので、その全てを何の問題なくマイグレートできる…とは、まあ、正直、考えにくいですね。

現時点では、判断できるだけの情報がありませんので、やはり 3 月の発表迄待つしかないのが歯がゆいところです。

Infopath は私はお気に入りプロダクトでしたので、今回の発表はとても残念です。しかし、SharePoint におけるフォームソリューション、という意味では、確かにいろいろと不満もありましたので、後継プロダクトに期待しています。

SharePoint のバージョン(ビルドナンバー)を確認する簡単な方法

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なにかトラブルが起こると、あるいは起らなくても(笑)SharePoint のバージョンを確認しなければならないことがあります。ここで言うバージョンとは「2013」等ではなく、より詳細な、CU や SP 適用で変化する「ビルドナンバー」です。これを調べるすごく簡単な方法をご紹介します。

SharePoint サイトの URL に、以下を足してアクセスしてください。

/_vti_pvt/service.cnf

20140205image01

これだけ。表示された 14.0.0.4762 がビルドナンバーです。あとは、この数字から、実際のバージョン(適用されている CU や SP)を確認することが出来ます。もっとも、ビルドナンバーの対照表がオフィシャルに公開されている訳では無いので、自主的に調べてくださっている有志(主に海外)頼るしかないのですが。

例:SharePoint 2013 Build Numbers

この方法は SharePoint 2007、2010、2013、そして Office 365 のSharePoint Online で利用できることを確認しました。

なお、上に表示されているのは SharePoint の文字コードです。
まあ、あまり調べるケースはないかな…。
でも覚えておくと、どこかで役に立つかもしれません!

Get SharePoint version number of your platform quickly

(紹介)サイト コレクションのユーザー情報へのユーザー プロファイル同期の仕組み

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Japan SharePoint Support Team Blog から表題の記事の紹介。まあ、既に大抵の方が読まれているかもしれませんが(苦笑)、自身の備忘録を兼ねて。

サイト コレクションのユーザー情報へのユーザー プロファイル同期の仕組みについて (まとめ)

いろいろと謎(?)が多く、トラブルシュートが難しい「ユーザープロファイル」、つまりユーザーの表示名やメールアドレス、その他の情報が SharePoint 内でどのように扱われているか、の技術的なまとめです。これは中の人でないと書けないだろう、というレベルで非常に詳細かつ実戦的。かつ今後も適宜更新されるようなので、ブックマークに入れておくことを強くお勧めします。なお、基本的に最新バージョンである SharePoint 2013 の話ですが、SharePoint 2010、2007 にもほぼそのまま該当します。

そもそもですが、SharePoint Server は Active Directory との連携が前提です。しかし、一方で無償版である SharePoint Foundation は AD と連携しません。このため SharePoint は「ユーザー情報を自分自身で管理するしくみ」と「AD からユーザーの最新情報をインポートして同期するしくみ」を二重に持っているんですね。そして、その間をジョブで非リアルタイムで繋いでいる。

前者が「(各サイトコレクションの)ユーザー情報」、後者が「(SharePoint 全体管理の)ユーザープロファイル」です。この二重構造と、何故そうなっているのか?を把握しておかないと、ユーザープロファイルの扱いはなかなかイメージしづらいかもしれません。

そういえば、SharePoint 2010 までのユーザーピッカー(ユーザーを検索して選択するダイアログ)では、「サイトコレクションのユーザー情報に存在するユーザー」と「ユーザープロファイルにのみ情報があるユーザー」では、検索の挙動が異なる、という挙動があった記憶がありますが、GUI が完全に変更された SharePoint 2013 ではどうですかね?後で確認しておきたいと思います。

SharePoint 2013 の新しいユーザー選択GUI(Client-side People Picker)の挙動

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SharePoint 2013 では、いわゆる「ユーザーを指定する操作」が、従来の別ウィンドウでの検索→確定から、同一画面で部分入力→候補表示→確定の、より今風(?)な方式になりましたが、その挙動について確認してみました。

ここで試するのは、リストの「列」型の一つ「ユーザーとグループ」です。まずは「舞」と一文字入力すると、候補が表示されました。

20140214image01

私のテスト環境に存在するユーザーは概ね「舞黒××」なのですが、ここにその全員が候補として表示されていません。「舞黒次郎」「三郎」は居ますが「四朗」がありません。これはどうやら、サイトコレクションの「ユーザー情報」に存在しているユーザーの中からのみ候補として表示しているようです。※ユーザー情報については前のポストを参照

「舞黒四」まで入力すると、ようやく「舞黒四朗」が表示されました。この挙動を見る限り、サイトコレクションの「ユーザー情報」に該当アカウントがなくなると、ようやくユーザープロファイルから情報を引き出してくれるみたいですね。

20140214image02

表示名ではなくアカウント(英語)ではどうでしょう。四朗のアカウントは siro@xxx なので「s」を入力します。

20140214image03

三郎(saburo)と四朗(siro)が候補として表示されました。三郎はこのサイトコレクションの「ユーザー情報」に存在しますが、四朗はしません。挙動としては、英語入力の場合は即、ユーザープロファイルから直引きしている、ということになるでしょうか。

ついでに部分一致も試してみます。
こちらは、英語/日本語、ユーザ情報の存在有無にかかわらず、駄目でした。

20140214image04

この新しいユーザー選択 GUI は、非常にインタラクティブで直感的に使えるので便利ですが、一方で、大組織で沢山のユーザーから一人を選び出すような操作はちょっと難しくなりましたね。名前の漢字を間違えるともう、どうしようもない、という問題もあります。

個人的には、この辺り、SharePoint 2013 という製品が、より狭い範囲でのコラボレーションワークを指向した製品デザインになっていることと関連しているのではないかと思います。

なお、STSADM コマンドでこの People Picker が検索する範囲等を指定できるのは従来とかわらないようです。ただ PowerShell コマンドでは指定ができない、という点はちょっと驚きましたけど。

TechNet :Configure People Picker in SharePoint 2013
TechNet :SharePoint 2013 でユーザー選択ウィンドウを計画する
SharePoint Blog :People Picker in SharePoint 2013

また、実は裏側では旧式のユーザー選択ダイアログも残っており、新旧いずれのコントロールも、開発(スクリプト等)で実装することできるようです。

SPObject.Resolve() :ClientPeoplePicker in SharePoint 2013
TechNet Wiki : SharePoint 2013: Understanding the People-Picker control
Office DEV Center :How to: Use the client-side People Picker control in apps for SharePoint
Saikiran Sheshagiri’s Blog:[jQuery Plugin]: SharePoint 2013 client side people picker control

SharePoint 2013 SP1 のリソースまとめ

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SharePoint 2013 の サービスパック1(SP1) が公開されました。その内容は私もこれから確認するのですが(とりあえず分かりやすところでは SkyDrive が OneDrive になったことでしょうか 笑)このエントリでは備忘録をかねて、SP1 に関するリソースをまとめておきたいと思います。

まず、日本語で情報がまとまっているのはこちら。ちなみに同時に Office 2013 の SP1 もリリースされていて、SharePoint もどことなくその一部のような扱いになっています。かつて「Microsoft Office SharePoint Server 」だった名残でしょうか(笑)

Office Blog : Office 2013 および SharePoint 2013 向けの Service Pack 1 のリリースを発表

英語ですが、こちらも公式情報です。

Office Blog : Office 2013 Service Pack 1 now available
Microsoft サポート : List of all Service Pack 1 (SP1) updates for Microsoft SharePoint Server 2013 and related server products

SharePoint MVP の太田さんが、早速インストールしてブログにファーストインプレッションを掲載されています。

idea.toString(); : SharePoint 2013 Service Pack 1 の提供が開始されました

SharePoint 2013 の具体的な修正項目については Microsoft サポートの KB があります。真ん中くらいの「Download the Microsoft Office and SharePoint 2013 Service Pack 1 Changes.xlsx package now」をクリックするとエクセルの一覧でダウンロードできます。(エクセルは英語)

Microsoft SharePoint Server 2013 サービス パック 1 (SP1) の説明
Description of Microsoft Office 2013 Service Pack 1 (SP1)

また、過去のCU等を含む変更履歴は Technet で確認することができます。ただ、残念ながら日本語はどうしても更新に時間がかかるため、現時点ではオリジナル(英語)をどうぞ。

Technet : SharePoint 2013 の新しい公開コンテンツ
Technet : Recently published content for SharePoint 2013

なお、直接関係ありませんが(笑)Exchange 2013 の SP1 についてはこちらです。

Download Center : Microsoft Exchange Server 2013 Service Pack 1 (SP1)
Exchange Team Blog : Released: Exchange Server 2013 Service Pack 1

Oslo(オスロ)はつまり検索の大強化。ただし当面 Office 365 限定。

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先週、米国ラスベガスで開催された SharePoint カンファレンスで発表された「Oslo」について、現時点で公開されている情報のまとめと、私なりのかなり主観的な解説です。

ラスベガスで開催された SharePoint カンファレンス 2014 に参加してきました。全体としては Colud First という言葉に表されているように、Microsoft の Office 365 への注力がとても鮮明だった印象でしょうか。あまりに鮮明なのでオンプレミス系参加者から不満の声が聞こえたくらいです。

それはさておき。今回の SharePoint カンファレンスで発表された新機能「Oslo(オスロ)」について、現時点で分っていることをまとめておきたいと思います。

Office Blog: Introducing codename Oslo and the Office Graph

大きくまとめると、Oslo の実態は 企業内ソーシャルグラフとユーザーアクションに基づきパーソナライズされたプロアクティブな検索結果 です。…なんのことか分らないですね。

まず、基軸になるのは FAST を統合した SharePoint の検索機能(この点は明言されていないので曖昧)です。これが SharePoint だけでなく、Exchange や Yammer のコンテンツも収集/分析し、そこに各ユーザーの閲覧をはじめとする行動履歴(シグナル)も加味してエンラープライズソーシャルグラフを構築します。

20140312oslo01

これを「Office Graph(オフィス グラフ)」と呼びます。これにより、従来の SharePoint 単体では難しかった、パーソナライズされた検索結果を提供することが出来るようになります。

しかし、検索の本質的な弱点は「適切なキーワードを入力しないと答えが返ってこない」ことにあります。つまり、まずユーザーの(適切な)アクションありき、なんですね。これは案外ハードルが高い。

そこで、用意されたのが「Oslo」アプリケーションです。これは上記 Office Graph に基づき、ユーザーが「今見るべき」とシステムが判断した情報を、とても見やすく表示してくれます。Win8 アプリケーションに加え、Office 365 のスイートメニューからアクセスできるブラウザ版が提供されるようです。

20140312oslo02

「Oslo」アプリについて特筆すべきは、アプリ内でも更にキーワード検索や、フィルタリングができることです。「自分が見たもの」「自分が LIKE したもの」 「自分宛に公開されているもの」など、ユーザーの「シグナル」に基づいた、実用的なフィルタが用意されています。

20140312oslo03

これにより、エンドユーザーによりプロアクティブで、迅速で、「痒い所に手がとどく」情報アクセスを提供するのが「Oslo」です。リリースは今年中(2nd half of 2014)の見込みとのこと。

ただ、重要なポイントとして、これはあくまで Office 365 に実装される仕組みです。オンプレミスではありません。この点についてはカンファレンスの会場でも質問してみたのですが、「オンプレミスへの実装は検討中。もっと詳細な情報は将来的に提供する」とのことでした。

また、「Oslo」はあくまでコードネームなので(ノルウェイのオスローにある Fast チームが開発を担当している)、この後、別の製品名がつくかもしれません。

さてこの「Oslo」。どうでしょうか。まあ、なんと言いますか、どこかで見た/聞いたことあるな、と思われたんじゃないでしょうか(苦笑)。全体的な仕組みとしてはほぼ Facebook のニュースフィード互換ですね。UI としては、Pinterest(あるいは Flipbord)ほぼそのままなので、当初「買収!?」と誤解しました。

その為、あまり「革新的」という印象は個人的にないのですが…。とはいえ、メールから予定/タスク管理、グループウェア、IM、オフィスクライアント、OS、そしてクラウドソーシャルサービスまで、全方位的に提供する Microsoft の強みが、いよいよ本格的に活かされる、という意味においては、画期的で素晴らしい試みだと思います。

私自身、以前から SharePoint に必要なのは検索結果のパーソナライズ(あるいは「部署ナライズ」)だと考えていましたので、それが実現されることは、とても嬉しいです。

ただ、こうなると心配になるのは、やはり分析/抽出の精度ですね。同じような仕組みをかなり成熟させた Facebook ですら、時に友人の情報が抜け落ちていることに苛立ちます。ましてや Oslo はよりクリティカルな業務情報を扱うという点で、ハードルは低くありません。

また、Oslo の Office Graph 解析は、あくまで Microsoft ソリューションを Microsoft が想定する通りに活用した場合にこそ最大限発揮されるだろう、ということも留意点かと思います。つまり、メールや予定管理、会議招集は Exchange、情報ストアに SharePoint と OneDrive。これは単に製品を採用するというだけでなく、その使い方も含めて、ですね。

ただ現実問題として、日本企業、ことさらオンプレミスではあまりそうなっていません(汗)。メールは Exchange でも予定管理は別システム、とか。OneDrive(SkyDrive)は使わない、とか。SharePoint は部署ベースでサイトを構成して、管理権限はすべてITが握っている、とか。となると、仮に Olso がオンプレミスで利用可能になったとしても、その解析精度は低下せざるを得ない。それも含めて Office 365 限定のリリースなのではないか、と思います。

まあ、個人的には、それでも「Viewed by me(自分がみた情報) 」がわかるだけでも業務上大きな価値がある気がしているのですが。正直、Facebook にもこのフィルタ機能が欲しいです。

なお、この Olso の発表をもって、SharePont 2013 の「ニュースフィード」は完全にトドメをさされた観があります(苦笑)Office ブログでも「次バージョンの SharePont でも機能は維持される、ただし新機能の追加などは行わない。今後の投資はすべて Yammer に向けられる」と明記されました。

Office blog: Work like a network! Enterprise social and the future of work
Go Yammer! While we’re committed to another on-premises release of SharePoint Server—and we’ll maintain its social capabilities—we don’t plan on adding new social features. Our investments in social will be focused on Yammer and Office 365, so that we can innovate quickly and take advantage of the viral user adoption that is so important to the natural network effect that makes social so powerful. We recognize that many of our SharePoint customers will continue to have large on-premises deployments for many years, but we’re investing to help customers easily manage hybrid environments so that they can connect their on-premises farms to their in-the-cloud social network.

超勝手意訳:これからは Yammer です!次バージョンの SharePoint Server でもソーシャル機能は維持しますが、新機能の追加はありません。我々はあくまで Yammer と O365 に注力することで、ソーシャルの可能性を十全に発揮することができる新機能を、迅速に提供してゆきます。少なからぬ SharePoint ユーザーが今後もオンプレミス環境を利用する(利用する必要がある)ことは理解していますので、クラウドとオンプレミスのハイブリッド環境を容易に構築し、オンプレミスでもクラウドのソーシャル機能を活かすことができるようにしていきます。

その他、Oslo と Office Graph に関する参考情報はこちら:
TechCrunch: Microsoft Adds An Intelligent Social Layer With Groups Feature To Office 365
PR Newswire: Microsoft Office showcases future of work
engadget: Microsoft’s new Office Graph will help you discover what’s trending around your workplace
Office blog: Technology is enabling new ways of working
IT Pro: Microsoft、Office 365の強化計画を発表、新構造「Office Graph」を導入
CNET Japan: MS、「Office 365」にソーシャルや機械学習の技術を導入へ

SharePoint カンファレンスのセッション動画が公開されました

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三月第一週に米国ラスベガスで開催された SharePoint カンファレンスの動画が、msdn の Channel 9 で公開されています。

200 を越えるセッション数のためどれを見るべきか考えるのすら一苦労ですが…

Channel 9: SharePoint Conference 2014

有志によるセッション一覧はこちら。記事の後半にある[A spreadsheet of all the SPC14 sessions can be downloaded with this link ]からダウンロードできます。どうもこれ、手打ちではなく PowerShellを利用して公式サイトから抜き出したみたいですね。凄い。その PowerShell スクリプトも公開されています。

POWERSHELL,SHAREPOINT: ALL #SPC14 SESSIONS AVAILABLE IN A SINGLE SPREADSHEET!

この一覧を参考にして、セッションIDで検索するとよいかと思います。また当日のスライドも各動画の[Slides]からダウンロードできます。なお、[(view only)]リンクからは Office web APPs でブラウザ上で見られますので、この機会に是非 OWA の便利さを体感してください(笑)

当然ながら、このエクセルも、もちろん動画も、すべて英語です。こういう時、やはり海外ソリューション(ITではほとんど全てですけども)関連では英語の読み/聞きが必要だなぁと痛感させられます…とほほ。

なお、こちらも有志で、PowerShell を使って全ての動画&スライドをダウンロードするスクリプトが提供されていたりします。

PowerShell Script to download all SharePoint Conference 2014 Videos & Slides

いくつかピックアップすると─Infopath 後継に関するセッション:

#348 Update on InfoPath and SharePoint Forms

Oslo については、当日まで名称が秘密だった関係で(笑)エクセル一覧で検索してもひっかかりません。当初は「A new way to search and discover information」という曖昧なタイトルでした:

#2015 Introducing Codename Oslo and the Office Graph

個人的にエンタープライズソーシャル関係者に是非見て欲しいセッションはこちら:

#266 Driving enterprise social from the bottom up


SharePoint 2013 ワークフローでひとつのアクションに挿入できる参照は50迄

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SharePoint Designer で SharePoint 2013 ベースワークフローを設計していると、時折「ワークフローのコンパイル中にエラーが発生しました」と表示され、正常に発行できないことがあります。その原因は文字通りケースバイケースですが、ワークフロー参照が原因のものをひとつ紹介します。

ワークフローのコンパイル中にエラーが発生しました ワークフロー ファイルは保存されましたが、実行することは出来ません。

Microsoft.Workflow.Client.ActivityValidationException: Workflow XAML failed validation due to the following errors: Activity ‘FormatString’ has 56 arguments, which exceeds the maximum number of arguments per activity (50). HTTP headers received from the server – ActivityId: a180a4b5-0b6d-4cbc-96ea-13aacb52e07e. NodeId: . Scope: . Client ActivityId : e5137e9c-3f94-d011-c304-697c2c76c5b4. —> System.Net.WebException: The remote server returned an error: (400) Bad Request.
at Microsoft.Workfl

20140317image01

この原因は、エラーにある通り、ひとつのアクション内に、多数のワークフロー参照が存在することです。その上限は 50。 実際、このエラー時には 56 の参照があり、それを 50 まで減らしたところ、問題が解決しました。

20140317image02

まあ、普通はこんなことしないと思いますが…(苦笑)
ただ、この問題は、事前のエラーチェックにはかからないため、そんなこともある、と記憶の隅に留めておいて頂けると良いかもしれません。

SharePoint 2013 ワークフローで取得できる変数の一覧

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SharePoint Designer で SharePoint 2013 ベースのワークフローを設計する際、ワークフロー参照から利用できる変数について、実際にどのような値が取得されるのか調べてみました。完全ではありませんが(手間がかかるので…)ご参考まで。

以下は、Office 365 でお知らせリストに SharePoint Designer による 2013 ベースのワークフローを適用し、アイテムでワークフローを実行して変数の値を出力しました。

20140318image01

参照「現在のアイテム」

GUID:a3990ce0-be78-4bee-9f66-44f9286c8ccd
HTMLファイルの種類:
ID: 1
UI バージョン: 512
エンコードされた絶対 URL: https://owlseye22.sharepoint.com/subsite/Lists/List8/1_.000
コンテンツタイプ: お知らせ
コンテンツタイプのID: 0x010400F61A49390B2A9F45AA44DE90E78424C1
サーバーの相対 URL: /subsite/Lists/List8/1_.000
タイトル: ワークフローテスト
タイトル(編集メニューつきのアイテムにリンク)(old): ワークフローテスト
バージョン: 1.0
ファイルの種類:
メニュー テーブルの編集の開始: 1
レベル: 1
現在のバージョン: True
更新者|ユーザー ID 番号:13
更新者|ログイン名:i:0#.f|membership|kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
更新者|電子メールアドレス: kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
更新者|表示名: 中村和彦
更新日時|ISO形式: 2014-03-18T00:55:26Z
更新日時|時刻(短い形式): 9:55
更新日時|時刻(長い形式): 9:55:26
更新日時|日付(短い形式): 2014/03/18
更新日時|日付(長い形式): 2014年3月18日
更新日時|文字列型: 2014/03/18 9:55:26
種類(ドキュメントにリンクされたアイコン):
順序|文字列型: 100
順序|書式つき通貨: ¥100
承認の状況: 0
承認者のコメント|文字列型:
承認者のコメント|書式なしテキスト:
選択的メール通知ワークフロー|文字列型: {“__metadata”:{“type”:”SP.FieldUrlValue”},”Description”:”ステージ 1″,”Url”:”https:\/\/owlseye22.sharepoint.com\/subsite\/_layouts\/15\/wrkstat.aspx?List=e28fa487-e7a2-4ce4-a8a2-984593751189&WorkflowInstanceName=b0abc43e-f5cb-42e1-b444-8eada26616f4″}
選択的メール通知ワークフロー|URL: https://owlseye22.sharepoint.com/subsite/_layouts/15/wrkstat.aspx?List=e28fa487-e7a2-4ce4-a8a2-984593751189&WorkflowInstanceName=b0abc43e-f5cb-42e1-b444-8eada26616f4
選択的メール通知ワークフロー|説明テキスト: ステージ 1
通知有無: True
添付ファイル: False
登録者|ログイン名: i:0#.f|membership|kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
登録者|ユーザーID: 13
登録者|電子メールアドレス: kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
登録者|表示名: 中村和彦
登録日時|ISO形式: 2013-10-11T02:42:24Z
登録日時|時刻(短い形式): 11:42
登録日時|時刻(長い形式): 11:42:24
登録日時|日付(短い形式): 2013/10/11
登録日時|日付(長い形式): 2013年10月11日
登録日時|文字列型: 2013/10/11 11:42:24
本文|文字列型:
これは書式つき本文です。(改行)
ボルドイタリックアンダーライン青文字
本文|書式なしテキスト: これは書式つき本文です。(改行) ボルド、イタリック、アンダーライン、青文字
名前(フォームで使用): 1_.000
名前(編集メニューつきのドキュメントにリンク)(old): 1_.000
有効期限|ISO形式: 2013-10-09T15:00:00Z
有効期限|時刻(短い形式): 0:00
有効期限|時刻(長い形式): 0:00:00
有効期限|日付(短い形式): 2013/10/10
有効期限|日付(長い形式): 2013年10月10日
有効期限|文字列型: 2013/10/10 0:00:00

20140318image02

参照「ワークフロー コンテキスト」

インスタンス ID: c9091377-a22e-45a3-a979-25c670975c5b
リスト名: お知らせアプリ
開始者|ユーザー ID 番号: 13
開始者|ログイン名: i:0#.f|membership|kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
開始者|電子メールアドレス: kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
開始者|表示名: 中村和彦
関連付けの名前: お知らせアプリWFテスト2013WF
関連付け作成者|ユーザー ID 番号: 13
関連付け作成者|ログイン名: i:0#.f|membership|kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
関連付け作成者|電子メールアドレス: kaz@owlseye22.onmicrosoft.com
関連付け作成者|表示名: 中村和彦
現在のアイテムの URL: Lists/List8/1_.000
作業中のサイトの URL: https://owlseye22.sharepoint.com/subsite/

さて、この一覧をよ~く見て頂くと判るのですが、実は、標準のワークフロー参照では「リストの URL」と「アイテムの URL」を直接取得することが出来ません。前者は何故か存在せず、後者は内部的な URL が返されるため、そのままでは使えません。

この情報を取得するには、ひと工夫する必要があるのですが…それについては次回のエントリで解説したいと思います。

SharePoint 2013 ワークフローで「現在のリスト」と「現在のアイテム」のURLを取得する

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SharePoint 2013 のワークフローコンテキスト(変数)には、ワークフローを実行しているリスト、あるいはアイテムの(完全な)URL が(何故か)ありません。しかし既存の変数の組み合わせと計算で、導き出すことができます。

前回の「SharePoint 2013 ワークフローで取得できる変数の一覧」を見ると、「現在のサイト」と「現在のアイテム」は変数としてきちんと存在します。しかしこの「現在のアイテム」がクセモノで、ID が内部的な形式で表記されており、実際には有効でない(クリックしても開かない)URLなんですよね。

そこで、この「現在のアイテム」を文字操作アクションでどうにかしてやることが、工夫の軸になります。

現在のリストの URL を取得する

まず、アクション「文字列からサブ文字列を検索する」を利用し、ワークフローコンテキストの「現在のアイテムのURL」から現在のアイテムの「ID」に「_.000」をつけた文字を検索します。

20140325image07

これは、「現在のアイテムのURL」の何文字目から実際のアイテムの ID 値が始まっているかを調べています。ただし「_.000」がないと、もし URL に ID と同じ数字が含まれた場合にきちんと動作しません。結果(文字数)は変数に出力されます。

ちなみに左[文字列]は[fx]をクリックして設定します。右[サブ文字列]は[…]をクリックして、文字列ビルダーを呼び出し、[参照の追加または変更]から変数を挿入して _.000は手書きです。

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次に「文字列の先頭からサブ文字列を抽出する」アクションで、変数「現在のアイテムのURL」からこの文字数だけ抽出すると、リスト URL の末尾部分を得ることができます。 Lists/List8/1_.000 → Lists/List8/ のような感じです。

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最後に、「ワークフローの変数を設定する」アクションで、[…]の文字列ビルダーを起動し、これをワークフローコンテキストの「作業中サイトのURL」と繋げてやれば
https://owlseye22.sharepoint.com/subsite/Lists/List8/
のように、完全なリストの URL を得ることが出来ます。

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現在のアイテムの URL を取得する

上のリスト URL が取得できていればこちらは簡単です。アイテムの URL、正確にはアイテムを表示するフォームの URL は必ず「/Lists/List8/DispForm.aspx?ID=1」の形式になっています。

そこで、「ワークフローの変数を設定する」アクションで、[…]の文字列ビルダーを起動し、先程のリストURLと、「/DispForm.aspx?ID=」、それに現在のアイテムの変数「ID」を繋げます。

20140325image10

とりあえず、取得した値をアイテムの本文に書き込んでみたのがこちら。

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もちろん、実際の運用では、こんな手間をかけず、最初から URL を手打ちしてしまった方が手っ取り早いです(苦笑)しかし、できるだけ汎用的に作ろうとすると、この辺りを動的に取得する必要があります。こんな方法もあったな、と覚えておいて頂けると良いかもしれません。

SharePoint 2013 SP1 の公開が停止されています

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SharePoint 2013 のサービスパック(SP1)で問題が発見され、現在公開が停止されています。インストールを予定されている方は、公式のアナウンスがあるまで適用を待つことを強くお勧めします。

いまのところやや情報が錯綜気味…というか情報不足ですね。
関連リソースに関しては SharePoint MVP の太田さんがブログでまとめられています。

【注意】SharePoint 2013 Service Pack 1 に不具合が発見された模様

サービスパック適用に伴う細々とした問題は、今回も(苦笑)いろいろあるようではありますが、公開停止に至る最大の要因は、「SP1 を適用すると、それ以降の PU/CU が適用できなくなる(ことがある)」という現象のようです。

Description of Microsoft SharePoint Server 2013 Service Pack 1 (SP1)
We have recently uncovered an issue with this Service Pack 1 package that may prevent customers who have Service Pack 1 from deploying future public or cumulative updates. As a precautionary measure, we have deactivated the download page until a new package is published.

問題の大きさから、近日中に対策され、修正パッチが提供されるかとは思いますが、その時期は今のところ未定です。また、既に適応された方についても、それ自体に問題がある訳ではありませんので、やはり「待ち」がよいかと思います。

ついこの間「パッチの精度が良くなった」と書いたばかりなんですけどねー(汗)まあ、なにしろあらゆる使い方をされる巨大プダクトですので、ある程度仕方ないのかもしれませんが。

参考:
Microsoft Office SharePoint and related :SharePoint 2013 Service Pack 1
Japan SharePoint Support Team Blog : SharePoint Server 2013 Service Pack 1 がリリースされました

ひと目でわかるSharePoint 2013サイトカスタマイズ&開発編が 4/16 発売!(予約受付中)

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ご紹介だけ。待望の「ひと目で SharePoint 2013」二冊目が、今月上梓されます!執筆者はクリエイルミネートの奥田さん。Amazon で予約受付中です。

SharePoint 2013 の内側により「一歩」進んだ活用情報として、とても貴重な内容になりそうです。

本書では、SharePoint Server 2013およびSharePoint Online(Office 365)のサイトカスタマイズとソリューション/アプリの開発方法を豊富な画面でわかりやすく解説しています。WebブラウザーやSharePoint Designer、Visual Studio、Officeアプリを利用して、サイトのデザイン変更や機能追加、リボンやメニューのコマンドの表示/非表示、ワークフローの作成、ファームソリューション/サンドボックスソリューション/SharePoint用アプリ、Accessアプリの開発などについて説明します。初めてSharePointのカスタマイズ/開発を行う方でも、画面を見ながら手順に従って操作するだけで目的の作業を行うことができます。
ひと目でわかるSharePoint 2013サイトカスタマイズ&開発編 (TechNet ITプロシリーズ)

実際、このあたりの情報はネット上に断片的に存在するのですが、なかなか総合的に知ることが難しいんですよね。僕自身もとても楽しみです。

SharePoint ユーザー会はじめました/参加者募集

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仕事よりの話になりますが SharePoint / ShaerPoint Online のユーザー会「Japan SharePoint Users’ Forum」を設立しました。5月22日(木曜)に第一回を開催しますので、参加者募集中です。

SharePoint も ShaerPoint Online も当然ながら「企業用」のシステムです。そのため、他の利用者(会社)がどのように SharePoint を活用しているのかをベンチマークすることは、案外、難しい。

ある企業内の SharePoint 担当者が、他企業の担当者と知り合う機会は、とても少ないんですよね。また、ある意味にシステム≒業務です。SharePoint がなまじ「どのようにも使え」てしまうこともあり、各企業(担当)の状況(環境)や課題(問題)、施策(方針)、ひいては担当者の悩みはさまざまなです。

それでも、結局はどこまでも同じ「SharePoint」です。他のユーザーの活用実態を知る価値は大きい。同じような課題や悩みを抱えた他企業の SharePoint 担当者と、相談や情報共有が出来ればなお良い。─のですが、いかんせん、そうしたチャンスがない。

これは、前職で私自身が抱えていた悩みでもあります。SharePoint 担当者は孤独なのです(苦笑)まあ、実のところ、今でも状況はあまり変わらないのですが。コンサルタントとして多数のユーザー企業さまを見られるようになりましたが、他方、エンドユーザーと直接向かい合うことがまずないので、どうしても「現場感」「実利用感」のようなものが判りにくくなりますね。

それなら、いっそ、つくってしまえ!

という訳で。今回、SharPoint(含 SharePoint Online)のユーザー会をはじめることにしました。

日本 SharePoint ユーザー会(JSPUF)の設立と第一回本会の開催について
シンプレッソ・コンサルティング株式会社(東京都渋谷区、代表 中村和彦)は、このたび Microsoft 社製品である SharePoint Server、およびそのクラウドサービスである SharePoint Online のユーザー会「日本 SharePoint ユーザー会(Japan SharePoint Users’ Forum、以下 JSPUF)」を設立いたします。また、その第一回本会(発足会)を 2014 年 5 月 22 日(木)に開催します。
http://simplesso.jp/news_140422_JSPUF01.php

詳細は、上記ニュースリリースにすべてぶちこみましたので(笑)ぜひご一読ください。また、あわせて 5/22 日に開催となる第一回(発起会)の参加募集もこちらです。

大きな方針として、このユーザー会では、SharePoint 担当者同士の「相談」「情報交換」「情報共有」つまり相互支援を中軸としたい、と考えています。「フォーラム」という名称もそこからつけました。

大人数を集めて、テーマを決めて、それに沿って数社が事例を講演…といった、いわゆるセミナー的なものではなく、参加者個々が主体的に、現在抱えている課題や情報を発信し、それに対して他の参加者が応じる。ディスカッションですね。そのため、一回あたりの定員は少なめにおさせています。

まあ、正直、このやりかたが上手く行くか、そもそもニーズがあるのか、についてはやってみないと解りません(苦笑)参加すれば良いだけの一般的なセミナー型に対して、参加者の方のハードルも少し高いかと思いますし。しかし、だからこそ、忙しい担当者の方にも時間に見合うだけの価値がある「濃い」場にできるのではないかと、そう思っています。

なお、この JSPUF の開催にあたり、SharePoint MVP の及川氏が代表をつとめるアドバンスドソリューションズさん、SharePoint 管理/運用ソリューションで有名な AvePoint さんにご協力頂いています。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。

5月の「SharePoint」特化の勉強会 ×3(登壇します)

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SharePoint 勉強会のお知らせです。実はこの5月に、三つの有志による勉強会が「SharePoint 強化月間」として相互連携し、「入門」から「開発」まで、レベル感をわけて開催されます。僕はうち二回に登壇させて頂く予定です。

●入門/概要:[5/10]Office365勉強会 第8回

●活用/開発[5/17]Office 365 / SharePoint 勉強会~活用・連携編(技術ひろば)

●単独テーマ[5/31]Japan SharePoint Group 東京勉強会

僕は10日に「いまさら聞けない?SharePoint 基礎の基礎」と題し、はじめての方向けに、SharePointを利用(開発や構築では無い)するための、ものすごい基本的なお話しをさせて頂く予定です。

31日については、今検討中です(汗)
エンタープライズソーシャルの話か、あるいは素直にSharePointサイトのレスポンスUPの基本的な話か悩んでます。

ともあれ、こうした勉強会は、どうしても SIer やデベロッパーなど「SharePoint 業界関連」な方が多くなりがちですが、もちろん、ユーザー企業の方にも参加いただけます。

ぜひ、ご予定があえば、参加いただければ幸いです。


書評 ひと目でわかる SharePoint Server 2013 サイトカスタマイズ&開発編

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SharePoint 2013 関連書籍の二冊目が上梓されましたので、簡単な書評(感想)を。「ひと目でわかる SharePoint Server 2013」に続き、本書のテーマは「サイトカスタマイズと開発」です。ユーザーの現場キーマン向けと、開発初心者(?)向けの大きく二つの内容が収録されており、率直に言って「非常にオススメ」です。

本書は「サイトカスタマイズ&開発編」と題されいるように、大きく「サイトカスタマイズ」と「開発」の二つの内容で前後にわかれています。


前者は、エンドユーザーの中でもより SharePoint を使いこなそう、という、いわゆる「パワーユーザー」向けです。設定ベースに加え、CSS や Javascript を利用した、表示形式のカスタマイズについて、基礎から細かなテクニックまで詳しく解説されています。実際に試すことができる CSS や Javascript のサンプルが多いのもありがたいところ。また、XSLT によるリストビューカスタマイズや、デザインテンプレートのカスタマイズによる大きな外観変更など、かなり「開発」スレスレの領域についても説明されています。

更に、SharePoint Designer を利用した「ワークフロー」についても、詳細な解説があります。SharePoint 2013 では旧来の「 SharePoint 2010 形式のワークフロー」とは別に、新しい「SharePoint 2013 形式」を利用することができるのですが、しかし、2013 形式は必ずしも 2010 形式の上位互換ではないため、なかなか理解が難しいところです。本書では両方について、違いと使い分けも含めて実例ベースで詳しく紹介されています。こうのワークフローついてきちんと整理された情報、という意味では、本書は日本語ではほぼ唯一だと思います。

一方、本書の後半は「開発」がテーマです。これは完全に Visual Studio 等を利用したコーディング(ノンコーディングの場合もありますが)を前提としており、その点で「玄人」向けなのですが、本書はあくまで「開発入門」という位置づけになっています。

SharePoint における「開発」行為の基本フレームワークの紹介から、開発環境をどのように準備するか、そして SharePoint 開発には必須となる「SharePont オブジェクトモデル」の解説まで。このあたりの体系的な整理は、これから開発を始めようという方にとっては正に「これだ!」という内容だと思います。逆に既に開発経験のある方には「自分のときにこれがあればなぁ」と思われるかもしれません。

また、開発実例も豊富に掲載されています。「Webパーツを開発してフィーチャー化」「カスタムのタイマージョブ」「リボンにカスタムアクション」など、いずれもエンドユーザーから要望の多い実践的なチョイスです。このあたり長年 SharePoint ユーザー/開発者教育に携わられてきた著者のノウハウが発揮されています。

加えて、SharePoint 2013(Office 365)から新たに加わった「SharePoint (用)アプリ」開発についてもまとまった記述があります。SharePoint アプリは、クラウドのアプリストアからユーザー自身が個別機能を購入できる仕組みですが、オンプレミス環境の SharePoint でも「自社用」のカタログを作成し、利用することができます。アプリケーション機能の新しい提供形態として、開発者だけでなく利用者側からも期待度は高いのですが…しかし、まだ新しい仕組みであり、整理された情報が少ないのが悩ましいところでした。その点で、本書は非常に貴重な資料だと言えます。

以上、簡単に内容をかいつまんでみましたが、如何でしょうか。本書は「SharePoint パワーユーザー」「SharePoint 開発の初心者」いずれ層にもお勧めできますので、ぜひご一読を!ただ、前後半でかなり両極端な内容になっているため、特に一般 SharePoint ユーザーの方は「折角購入したのに半分しか理解できない…」という不満はありえるかもしれません(笑)とはいえ、その半分でも十二分にお値段以上の価値があると思いますよ。

いまさらきけない? SharePoint の基礎のキソ(Office 365 勉強会資料)+「SharePoint の良い使いかたとは」

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先日の Office 365 勉強会で講演させて頂いた際の資料をこちらに掲載しておきます。また資料の後半 1/3 「SharePoint の良い使い方とは」は、イメージスライドだけなので、こちらで補完しておこうと思います。

まず、スライドはこちらです。今回は SharePoint がはじめての方むけのエントリー内容、ということで。SharePoint とは何?という話から、理解する上でどうしても把握が必要になるキーワード(用語/概念)を 12 、ピックアップして説明しました。

さて、その上で「SharePoint の良い使いかた」です。もちろん、これは僕のいちコンサルタントとして、かつあくまで一般論としての見解です。その点はよろしく。

さて。

そもそも SharePoint という製品、あるいはサービスの「強み」ってなんでしょうか。それをどのように使うのが「良い」のでしょうか?実のところ、この質問は沢山の方から聞かれます。

個人的には、それは端的に言えば─「すきなように使う」です。これは冗談ではなく、それができることが、SharePoint の大きな長所だからです。

どちらかと言えば「開発」領域の話しになりますが、SharePoint ほど、各種 API とその技術情報が揃っているグループウェアはありません。だから SharePoint は既存システム連携に強い。SharePoint の中に、自社業務専用のアプリケーションを開発して、ビルトインすることもできます。

もちろん、何でも「開発」するのが良い訳ではありません。開発には「費用」がかかります。初期投資だけではなく、その後のバージョンアップやパッチ適用時の検証、そしてもちろん、必要に応じた改修まで。これはら控えめに言っても、かなり大変です。特に、開発で画面を作り込んでいる場合。過去、SharePoint はバージョンが変わるたびにそのルックスを大幅に変更してきました。画面系の開発は、都度、ほぼ全面改修になりますね。

つまり、SharePoint における開発は(SharePoint に限った話ではないかもしれませんが)、中長期的なコストに対するリターン、プラスマイナスを十分に考慮して行う必要があります。

もっとも、この「コスト」あるいは「マイナス」を低くおさえる方法もあります。それがアドオン製品です。

SharePoint は歴史のある、かつワールドワイドな製品のため、豊富なアドオン製品が存在します。自社開発では長期的コストが見合わない(大抵は小粒な開発です)、そうした機能はアドオン製品の採用で解決できます(弊社でもお取扱いしてますのでご相談ください 笑)。

とはいえ、アドオン製品もコスト(リスク)を下げているだけであり、コストがかかること(マイナスがあること)は変わりません。その点は留意する必要があります。

次に、開発ではなく標準機能について。SharePoint は一見、ものすごく機能豊富に見えます。しかし、実際にエンドユーザー視点で考えてみると、案外、そうでもない。なんというのか「細かいところで気が利かない」んですよね(苦笑)そのため、SharePoint が使いにくい、機能が足りない、という声も案外ある。そして、それに一理あることを認めないわけにはいきません。

ただ、この点については、ぜひ前向きに捉えて欲しい─というのが、僕の考えです。「あれもこれも出来る」ことは確かに素晴らしい。しかし、機能が増えるほど、そのシステムは難しくなり、システムをきちんと理解すること、機能を使うこと、に時間を費やすことになります。

システムを使いこなすことが我々ユーザーの目的ではありません。あくまで、業務、ひいてはビジネスを効果的に進めるためのシステムであり、グループウェアは、この場合 SharePoint はそのための道具にすぎません。

エンドユーザー視点で見た SharePoint は、確かに制約が少なくない製品です。しかしシンプルで「できることしかできない」からこそ、「できることは即、できる」スピードがあります。

例えば、新業務で情報共有を始めます。即座にサイトをつくり、リストとライブラリを設計し、他メンバーに周知します。必要最低限の準備ですが、すぐに業務をスタートすることができます。実際に業務を動かしてみて、も実態にマッチしない点があれば、すぐ変更できます。その業務が終了したなら、サイトを削除(あるいはアーカイブ)して終了です。

この PDCA のスピードこそが、ユーザー側から見た、SharePoint という製品の持ち味です。ある意味「アジャイル開発」ならぬ「アジャイル業務改善」ですね。この素早い、迅速で、持続的な取り組みに適した業務プラットフォーム、それが SharePoint なんです。

だから、実際に SharePoint を社内展開するにあたっては、できるだけエンドユーザー自身にリストやライブラリを設計する権限を与えてください。それが製品特性をいちばん活かして、PDCA のスピードを加速します。もちろん、こと大きな組織では、主に管理上の都合でそれが困難であることも少なくありませんが、そうした場合には、例えば設計を担当部門に依頼できる「申請」フローと、それに迅速に対応できる体制を用意することができればベターでしょう。それが、SharePoint の製品特性を活かし、システム管理者も、キーマンも、エンドユーザーも、皆ハッピーにることができる、方向性のひとつだと思います。

如何でしょうか?

もし、このエントリ内容や資料、勉強会についてご質問があれば、弊社までご連絡ください

SharePoint とエンタープライズソーシャルを考える(勉強会資料)

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先日の Japan SharePoint Group 勉強会で講演させて頂いた際の資料です。今回は「企業内ソーシャル」について改めて考えてみる、というテーマでお話しさせて頂きました。一応、SharePiont/SharePoint Online(含 Yammer)の内容なのですが、本当のところは「きちんと定義を整理して、課題設定してはじめないと駄目だね」というあたりに主意があります(苦笑)

実はこの内容、1/2 くらいが二年前の Japan SharePoint User カンファレンスで講演させて頂いたもので、それをアップデートした感じです。当時は SharePoint 2013 の初出機能である「ソーシャル」どのように利用するべきか?というところに主眼がありましたが、それから二年が経過し、今回は「何故いまいち企業内ソーシャルは普及しないのか」「そもそも企業内ソーシャルって何だ?」という辺りを中心に整理しなおしてみました。

このセッションのキーワードになっているのが「システムとしてのソーシャル」と「アプローチとしてのソーシャル」です。どちらも私の造語ですが、この二つをきちんと分けて考える(そしてどちらに着目した導入なのか、導入意図を明確に整理する)ことが、企業内ソーシャル導入において、非常に重要なポイントだと思います。

話が簡単でシンプル、効果に繋がりやすいのは「システムとしてのソーシャル」です。一方、よりソーシャルらしいというか(苦笑)コミュニケーションスタイルを根底から変える可能性を秘めている(気がする)のは「アプローチとしてのソーシャル」です。

もちろん、これはどちらが優れている、という話ではなく、取り組むべきビジネス状の課題が何か?次第、ということになります。だから、結局のところスタート地点である「課題設定」の掘り下げが一番重要なんですよね。まずソーシャルありき「なんとなくソーシャル入れたら上手くいくのでは?」では大概、上手くいきません。

如何でしょうか?

なお、もしこのエントリ内容や資料、勉強会についてご質問があれば、弊社までご連絡ください

SharePoint で簡単にフォームデザイン編集「SP改for2013 フォームレイアウトデザイナー」

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リストフォームを気軽に編集できない、という SharePoint の弱点を補完してくれる国産アドオン製品「アンク社 SP改for2013 フォームレイアウトデザイナー」の紹介です。この製品のポイントは「エクセルライクな編集画面」と「エンドユーザーでも使いこなせるホドホドな機能」。エンドユーザーの UX 向上にお勧めです。

SharePoint の代表的な機能制約のひとつが「フォームレイアウトを(簡単に)変更する/機能を盛込むことができない」です。もちろん、これは SharePoint の利点と裏表なので、一概に「弱点」とは言い難いのですが。まあ、実際のエンドユースで不満を感じやすい点ではあります。

SharePoint 標準機能の延長線上では、Infopath と Form Service で、より高度なフォームデザインができます。が、エンタープライズライセンスが必要だったり、そもそも Infopath がなかなか取っつきにくかたったり、果てには Infopath という製品自体がエンド宣言されたり、と、いろいろ…(汗)

しかし、そこはサードパーティ製品が豊富な SharePoint。各ベンダーからカスタムフォームソリューションが色々と提供されています。一番有名なところでは Nitex 社の「Nintex Form」でしょうか。

この「SP改for2013 フォームレイアウトデザイナー」もそうしたリストのフォームのカスタマイズ製品です。GUI ベースの設定で、フォームを、もう少し凝ったデザインにすることができます。

製品特徴は「判り易さ」と「難しすぎない機能」。例えば、項目が多くて見難い SharePoint の連絡先リストも、こんな風に。デザイン所用時間は約 5 分です。

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インストールは通常のアンク製品同様、ファームに対して行い、サイトコレクション単位で有効化します。そうそう、残念ですが現時点ででは Office 365 と、2010 以前の過去バージョンには対応していません。

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設定は、各リストの設定画面からです。

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このチェックを入れると、リストフォーム編集機能が有効化されます。ちなみに外すと標準に戻りますが、その際、それまで編集したフォーム設計情報は失われません。再度有効化すると復活します。

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これが先程のフォームの設計編集画面。基本的には、左のオブジェクトを、右のフォーム領域にドラッグ&ドロップする「よくある」方式なのですが…そう、エクセルです(笑)

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※クリックで拡大します。

フォーム領域はセル(グリッド)で区切られていて、そこに自由にオブジェクトを配置できます。セルを縦横に「結合」することも可能です。逆に言うと、セルに沿ってしか配置できず、ある意味、フォームデザインの自由度はかなり制限されているのですが…しかし、これがとにかく判りやすい!だってエクセルですもの(笑)

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機能的には、表示フォーム、新規フォーム、編集フォームにそれぞれ別のデザインを作成することができます。表示フォームのデザインをすべてに一括適用することも可能。

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フォーム上に自由なテキストを記述することもできます。HTML も含めることができるので、少し工夫するとフォームデザインの自由度がぐっと広がります。

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入力値の検証は「必須」「パターン一致」「範囲検証」「比較検証」の四パターンです。これもオブジェクトの一つとしてフォーム内にドラッグ&ドロップして使用します。特筆すべきは「パターン一致」で、正規表現に対応していること。柔軟な指定が可能です。また表示するエラーメッセ―ジも自由に設定することができます。

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そうそう、ボタンもあります。オブジェクトをクリックした際に動作する JavaScript を記述するタイプなので、開発前提にはなってしまいますが、自由度は非常に高いです。ちなみに、背景色有り/無しの二種類が用意されていて、最初何が違うのか戸惑ったのですが…「ヘッダー行の中に配置する場合」と「フォーム内に配置する場合」の両方に対応するためでした。このあたりの細かな配慮がアンクさんらしい(笑)

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外見(配色等)は、ほとんど何もない「標準」と罫線&背景色ありの「グレータイプ」が用意されています。通常は「グレータイプ」を使うことになるでしょう。カスタム CSS の適用にも対応していので、デザイナーさんがより「美麗」なフォームを用意することも可能です。

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フォーム設計情報のエクスポートとインポートにも対応するので、横展開も可能です。ただ、列の表示名ではなく内部名を見ているようなので、その点だけ留意が必要です(リストテンプレートで横展開すれば問題ありませんが)。

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以上、ざっとご説明しましたが、どうでしょうか?やはり「エクセルライクゆえの判り易さ」がとても便利です。これなら少しマニュアルがあれば、エンドユーザー自身がフォームを無理なく設計できると思います。確かにその分、機能的な制約はあるのですが、少し凝りたいユーザーや開発者も HTML や CSS を駆使すれば相当なことができそうです。

個人的には、久々に「これは良い!」と思った製品でした。特にノーツ移行のハードルがかなり下がると思います。僕が SharePoint 担当者だった頃にこれがあればなぁ…(苦笑)

あと、フォーム内で自由に画像や書式を使えるので、アンケート調査にもいいですね。標準のアンケートリストではこれができず、毎回 Infopath で対応するのが大変でした。

この「SP改for2013 フォームレイアウトデザイナー」は弊社でも取扱いしています。興味をもたれた方はぜひご連絡ください。ぜひ、まずは試用版(無期限/アンク社ロゴ表示)で試して頂きたいと思います。

なお、実は「フォームレイアウトデザイナー」には、対となる新製品「リストフィールドデザイナー」があるのですが、こちららもかなり素敵です。この「リストフィールドデザイナー」については、また別の記事でご紹介したいと思います。

アンク社 SP改for2013 フォームレイアウトデザイナー

Sharegate を利用して「ID 値を維持したまま SharePoint のコンテンツをコピー」するワークアラウンド

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弊社で取り扱わさせて頂いている SharePoint ツール「Sharegate」は、SharePoint のコンテンツや設計を、異なる環境間でコピーできる便利なクライアントツールですが、弱点の一つとして「コピー時に ID 値を維持できない」ことが挙げられます。しかし、やや手間ですが ID を維持しつつコピーする迂回策もありますのでご紹介。

Sharegate を利用すると、Office 365 を含む異なる環境、異なるバージョンの SharePoint 間でコンテンツをコピーできます。その際、作成者や作成日時といったメタデータや、権限設定を維持で出来ます。また、フィールド値やユーザーをマッピングもできるので、柔軟な活用が出来ます。

ただ、弱点があるすれば、その(大きな)一つが「IDを維持できない」ことですね。これは SharePoint サーバー側に何もインストールしない(クライアントアプリ)、という利点の裏返しであるため、如何ともしがたいところです。ただ、多少面倒でもよいのなら、ID を維持したコピーもできなくはありません。

以下、その手順です。
すこしややこしいいので、画面付きで図解します。

20140614image01

まず、これが今からコピーするテストコンテンツ「From」リストです。判りやすいように、タイトルと ID 値を対応させていたます。またいくつかのアイテムを削除してあるので、ID には抜け番があります。

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コピー先リストを新規作成します。ここでは「To」とします。実は新規なのが大事なので、アイテムの追加削除がまだされていない、まったくの空リストを用意してください。

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Sharegate を起動して[Copy SharePoint Content]機能を選択。From リストと TO リストに接続します。とりあえず From のアイテムを全選択して To にコピーを実行。このコピーはあくまで前準備なので、オプション等はすべて適当で構いません。

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コピー完了。きちんとすべてのアイテムがコピーされました。しかし、ID 値はぐちゃぐちゃなのが判ると思います。

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さて、ここからが肝心。 From と To を比べて、アイテム数とその ID 値が全く同じになるように整理します。To リストを開いて、編集ビューで次の処理を行います。

1.From と最大 ID 値が同じになるよう、アイテムを追加する
2.From に無い ID 値のアイテムは削除する

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完全に同一になりました。タイトルや ID 以外の列値はすべて滅茶苦茶ですが、この時点ではこれで構いません。

次に、一旦 Home に戻り、今度は[Bule Edit Metadata]機能を起動します。これはコンテンツを一括編集する機能で、エクセルへのエクスポート&インポートができます。通常は、一旦エクセルにエクスポートして手元で編集し、その後でまとめて反映(インポート)、という使い方をするのですが。今回はこの機能を応用します。

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まず、[Bule Edit Metadata]で From リストに接続します。

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アイテムをすべて選択して、リボンの[Excel]→[Export selection to Excel]を実行。エクセルファイルをパソコン上に保存します。

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[Bule Edit Metadata]を再度起動して、今度は To リストに接続します。リボンの[Excel]→[Import From Excel]を実行。先程保存したエクセルファイルを指定します。

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インポート処理が完了すると、To リストの状態が、ID 値も含めて完全に From リストに反映されます。

これは、通常の[Copy SharePoint Content]と違い、[Bule Edit Metadata]はアイテムの ID 値を使って一意性を判定していることの応用ですね。まあ、事前準備が必要なこともあり、これををすべての移行コンテンツに対して実施することは果てしなく面倒ですが…どうしても ID 値を変えたくないものについては、役立つかと思います。

Sharegate はリリース当初にくらべると、物凄い機能が充実してきました。まあ、その分お値段も上がっているのですが…(苦笑)とはいえ、今でもコストパフォーマンスの高い良ツールです。Sharegate やコンテンツコピーに関するご質問/ご相談がありましたら、弊社までお問い合わせください

Sharegate:http://en.share-gate.com/

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